円高、黒田発言後も収まらず、一時109円台、緩和縮小観測で海外勢動く、米財務長官「弱いドルは利益」

【1月25日(木) 今日のマーケットニュース】

円高が加速している。24日の外国為替市場で円相場は対ドルで一時1ドル=109円台前半と約4カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けた。日銀の黒田東彦総裁が23日に金融緩和の出口を否定したが、海外勢の円買い需要は根強い。米財務長官のドル安容認発言もあって一段とドルは売られた。円高への警戒は株式市場にも波及し日経平均株価は2万4千円を割った。

黒田総裁が緩和出口論を一蹴して一夜明けた24日。出口観測はなおくすぶった。ステート・ストリート銀行の貝田和重氏は緩和縮小観測について「日本の投資家の間ではいったん収束した」としたうえで「海外勢はかねて緩和出口に向けた動きが出るのではないかと探っている」と話す。

UBS証券日本担当チーフ・エコノミストのジェイムス・マルコム氏は、早ければ18年4月にも日銀が金利の誘導水準を引き上げると予想。上場投資信託(ETF)も最短で18年夏には買い入れを縮小すると読んだ。18年前半の緩和縮小はないとみる多くの投資家より、緩和縮小に強気だ。
 年明け以降、円相場は日銀の緩和縮小を先取りしようとする一部投資家の売買に振り回されてきた。9日には日銀が国債買い入れ額を市場の想定外に減らすと「緩和出口への地ならし」と捉えた投資家が円買い・ドル売りに動き、2日間で1円以上も円高に振れた。

黒田総裁は23日、国債買い入れの金額やタイミングが「金融政策の先行きを示すことはない」とけん制した。「ドルがユーロに対して非常に弱くなり、他の通貨に対しても若干弱くなった。円高が起こったのではないように思う」と説明。足元の円高を日銀以外の要因によるものとする。

財務官時代に為替介入を繰り返し「通貨マフィア」と呼ばれた黒田総裁。自ら説明したように、足元の円高はドル売りの側面も大きい。ドルの相対的な強さを示す米インターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は24日、約3年ぶりの水準に低下。円高・ドル安が進んだ24日、ドルはユーロや一部のアジア通貨に対しても売られた。

日銀のほかに材料視されているのが米トランプ政権。自国優先の保護主義策を進めるとの見方が浮上。22日には洗濯機などにセーフガード(緊急輸入制限)をかけると発表。米製品の輸出競争力を高めるために「安いドル」を志向するとの見通しがドル売りを誘った。

ムニューシン米財務長官も24日、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で「弱いドルは貿易などの面で米国の利益になる」と指摘。「長期的には強いドルが米経済の強さを反映する」としたが、異例のドル安容認と受け止められた。
 
クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司氏は、短期的にはドル売り圧力が強まっているとして週内に一段と円高・ドル安が進む可能性があると指摘する。24日の東京株式市場では輸出企業の採算悪化懸念から日経平均株価が2万4000円の節目を割り込んだ。

日本経済新聞社の集計では主要企業の2018年3月期下期の想定為替レートの平均は1ドル=109円40銭。足元で円買い・ドル安の材料は入り乱れるが、早期緩和縮小論がくすぶる日欧の金融政策や米政権の動向などに敏感になっている。
 
25日の欧州中央銀行(ECB)理事会やダボス会議でのトランプ米大統領発言など、円相場を揺らす材料が重なる。企業の想定を超えて円高が進めば、利益押し下げ要因として警戒が強まる。

2018年1月25日 日本経済新聞 朝刊

円高傾向になりそうです。

執筆者:コンサルティング事業部 齋藤

●日経平均株価:23,804.94 -135.84 (25日10:00)
●NYダウ:26,252.12 +41.31(24日 終値)
●米ドル/円:109.40 ユーロ/円:135.67 (25日 10:0)


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