米で蓄電池の普及加速 再生エネと合わせ低コスト

【7月27日(木) マーケットニュース】

米国で再生エネルギーの普及に合わせ、蓄電池の利用が急拡大している。2016年1年間の増加ペースは13年比で6倍弱に拡大し、22年には現在の10倍に増える見通しだ。太陽光などで発電した電気を低コストで蓄積し、家庭や企業の料金節約につながるためだ。投資がかさむ火力発電所などの補完が期待され、自治体も補助金を拡充する。米テスラや韓国・LG化学などは生産を急拡大している。

米GTMリサーチによると、16年に増設された蓄電設備の出力規模は260メガ(メガは100万)ワット。金額に換算すると市場規模は3億2000万ドルに達する。出力規模の増加ペースは22年に2.6ギガ(ギガは10億)ワットに増える見通しだ。これは一般的な火力発電所3基の発電能力に相当する。

テスラは約5千億円を投じ米ネバダ州の巨大工場で蓄電池の量産を加速する。今年に入っても約400億円を追加投資した。LG化学も米ミシガン州の工場で生産を拡大中だ。

料金が高いピーク時の時間帯に蓄電池からの電気に切り替える動きが企業や家庭で進んでいる。テスラの蓄電池を導入すれば、カリフォルニアの一般的な家庭で年間10万円前後節約できるという。

市場の拡大を背景に価格は直近3年で4割以上低下している。米調査会社ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスは、25年までの10年間で価格は約半分になるとみる。設備の低価格化も市場拡大の追い風となりそうだ。

普及が急速に進む背景にはいくつかの要因がある。1つは太陽光発電や風力発電など再生エネルギーの普及だ。再生エネが発電全体に占める比率が2割弱にまで上昇。再生エネは発電量の振れが大きいため送配電網の安定運用が難しいが、蓄電池を使えばこうした問題を克服できる。

コストを抑えたい電力会社の意向もある。米国では環境意識の高まりなどから都市周辺での発電所の新設は難しくなっている。国土が広大な米国では長距離送電網の維持には膨大なコストがかかる。電力会社は再生エネルギーと蓄電池を組み合わせたパッケージの提案に積極的だ。

自治体の支援も普及を後押しする。ニューヨーク、マサチューセッツ、ハワイなど電気が高い州では電力会社に蓄電池の調達義務を課したり、導入すれば税額を控除したりする政策を打ち出した。

新たなビジネスも生まれつつある。各家庭や企業に設置した複数の蓄電池をソフトで一体制御し、あたかも発電所のように機能させる「仮想発電所」サービスだ。米国三井物産は同事業を手掛ける米ベンチャー、ステムに投資し、IHIもこの分野を拡大している。

蓄電池の普及が進む米国に比べ、日本の市場拡大ペースは鈍い。家庭や企業の設置スペースが限られ、工事コストがかさむためだ。政府は20年度の蓄電池価格を15年度の半分以下にする目標を設定。官民が連携して普及に取り組む考えだ。

出典:http://style.nikkei.com/
日本経済新聞 電子版より(検索日:2017/07/26)

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執筆者:制作部


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